世界屈指の絶景で知られるウユニ塩湖(うゆにえんこ)
多くの人がウユニ塩湖で撮られた写真を目にして、はじめて「絶景」という言葉を知ったのではないでしょうか。
南米ボリビアにあるウユニ塩湖は、空が塩湖面に映りこむ「天空の鏡」の写真で世界的に有名になりました。
「人生で一度は、この絶景を実際に見てみたい!」そう思う方も多いはず。
この記事では「死ぬまでに行きたい世界の絶景」のひとつに数えられるウユニ塩湖の魅力について、また遥か南米・ボリビアへはどうやっていけばよいのか、ウユニ塩湖への行き方などをについてご紹介します。

「天空の鏡」で知られるウユニ塩湖

人生を変える、ボリビア・ウユニ塩湖への旅
ウユニ塩湖の標高は約3,700m。富士山が標高3,776mなので、富士山の頂上とほぼ同じ高さにある湖といえます。
面積は約11,000km²。東西は、約250kmに広がり、南北に約100km伸びています。日本地図にあてはめてみるとちょうど岐阜県の10,620km²とほぼ同じサイズというからかなりの規模。また、高山地帯にもかかわらず、塩湖全体の高低差は約50cmなので巨大な塩の平原で、ウユニ塩原(うゆにえんげん)と呼ばれることもあります。

ウユニ塩湖の湖面は、名前が示す通り一面が塩。これは有史以前、海底からアンデス山脈が隆起したときに海水が取り残され、干上がってできたものと言われています。

近隣にはウユニ塩湖と同じような塩湖がいくつもありますが、そのうち最大クラスの塩湖がウユニ塩湖というわけです。その最大の特徴は、雨が降った後、湿った塩の湖面が鏡の役割をし、空が写し出されること。その様子は「天空の鏡」とも呼ばれ、水平線まで空を映した湖面と、実際の空の境目がわからなくなり、まるで空の中にいるような錯覚を起こします。

天候や時間ごとで変わるウユニ塩湖の絶景

ウユニ塩湖がどんな絶景を見せてくれるのかをお見せしましょう。

天候や時間ごとで変わるウユニ塩湖の絶景

晴天に恵まれたときのウユニ塩湖は、アンデス山脈高地の空がそのまま湖面に映りこみ、青の美しさが際立ちます。それこそ、湖面と空を合わせ鏡にしたような風景が広がります。仮に空が一面の雲でおおわれていたとしても、360度白の世界が広がります。これもまた幻想的な光景といえるでしょう。

日が落ちてくる夕暮れどき、湖の様子は一変します。

夕暮れ時のウユニ塩湖

夕日が湖面に映りこみオレンジ色に輝きます。今まで見た夕日の中でも間違いなしにベスト1のサンセットを味わえるかもしれません。

そして夜。晴れていれば、夜空の星の光が湖面にも映りこみ360度、満天の星空に囲まれているような体験ができます。

宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』に登場する主人公、ジョバンニが体験した天の野原はこんなところだったのかもしれません。

夜のウユニ塩湖

もしも、夜空のウユニ塩湖を体験したいのなら、ウユニ塩湖そばのホテルに泊まることを検討しましょう。ウユニ塩湖周辺のホテルの中には、湖の塩から採ってきた塩ブロックでできている宿が数軒営業しています。湖を見ながらの夕食は格別です。

ウユニ塩湖でおもしろ写真を撮ろう

ウユニ塩湖を訪れるほとんどの観光客が楽しむのがここならではの写真撮影。広大な湖面で背景の距離感がわからないことを活かしたり、湖面への映りこみを利用してトリックアート的な写真を撮るのも一生の思い出に残るでしょう。

たとえば、こんなトリックアート風の写真はいかがでしょうか。

ウユニ塩湖のユニーク写真

背景が一面白で距離感がつかめないことを利用して、「巨人に捕まる小人」が簡単に撮れてしまいます。

湖面への映りこみを計算して写真を撮るのも手。天空の鏡があらわれていて、仲間がそろえば、「人類の進化」的な写真を演出することもできます。

「人類の進化」的な写真

そう、一日中写真を撮っていても飽きないぐらいウユニ塩湖はフォトジェニックな場所なのです。イメージはまさにアイデア次第! ぜひおもしろ写真を撮って、SNSなどで友人にシェアしましょう。

ウユニ塩湖旅行のベストシーズンは?

ウユニ塩湖を観光するならいつごろの時期がよいのでしょうか。

空が湖面に映る「天空の鏡」を体験したいなら、雨季の11月後半から3月頃まで。日本を含む北半球が冬、つまり南米の夏が理想的なシーズンとなります。

一方、4月から11月中頃までの乾季の時期は、湖面の水が干上がり塩が結晶となります。実はこの乾季のウユニ塩湖も見もの。どこまでも広がる塩の大地に立つと、地球ではないどこか知らない星に降り立った気持ちになります。

塩の砂

ウユニ塩湖への旅行で持っていくべきもの

ウユニ塩湖は周辺に太陽の光を遮るものは何もありません。そのため、日焼け・紫外線対策として、帽子、サングラス、日焼け止めは必ず持参しましょう。

また、富士山の頂上と同じ高度への防寒対策として、ダウンやあったかいインナーなどは必須です。さらに天空の鏡を目指して雨季にウユニ塩湖旅行を計画しているならば、浅く水で覆われたところを歩くため、マイ長靴の持参をおすすめします。

もしユニークな写真が撮りたいのであれば、トリックアート的な写真撮影で使うグッズもお忘れなく!

ウユニ塩湖へのアクセス

多くの人にとって気になるのが、ウユニ塩湖へのアクセスでしょう。日本からはまず、北米の都市を経由し、南米ボリビアの中心都市ラパスへ向かいます。それだけで乗り継ぎ時間も含め、27時間ほどかかります。ラパスからは約1時間のフライトでウユニ空港へ到着します。

ウユニ空港からウユニ塩湖へは4WDの車をチャーターして向かうか、ウユニ塩湖の現地発オプショナルツアーに参加することになります。

もしウユニ塩湖へ足を運ぶのであれば周辺情報のチェックも忘れずに。ボリビアの中心都市ラパスからバスで約1時間半のところには、ティワナク遺跡という紀元前から栄えた文化の古代遺跡があります。

また隣国ペルー共和国には植民地時代のスペインに破壊されることなく残ったインカ帝国の遺跡「マチュピチュ」も。「空中都市」の名前で知られるこの地もまた一生に残る絶景を約束してくれるはずです。

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