海外旅行の醍醐味の1つといえば、ゆったりとくつろげる空の旅です!
「憧れのビジネスクラスで快適な旅を楽しみたい」とお考えの方もいらっしゃると思います。

しかし、すべてのビジネスクラスが「豪華なフルフラットシート」とは限らないのをご存知でしょうか?
機材やシート仕様について確認せずに予約してしまうと、「思っていたのと違う……」と旅の満足度を大きく損なうことになりかねません。

そこで今回は、海外のビジネスクラスを利用する際に知っておきたい注意点や思わぬ落とし穴、そしてビジネスクラスならではのメリットをわかりやすく解説します!
事前知識として押さえておけば、初めての海外ビジネスクラス利用でも満足度が劇的にアップするはずです。

【注意点1】ヨーロッパ域内のビジネスクラスは「3人掛けの中央席を空席にする」スタイルが主流!?

Club Europe seat 写真提供:British AirwaysClub Europe Seat(写真提供:British Airways)

国際線のビジネスクラスと聞くと、最近のトレンドである大型機に見られるような、パーソナルスペースが確保された豪華な個室型シートを想像する方が多いかもしれません。
しかし、同じ国際線であっても、ヨーロッパ域内の短距離フライト(例:ロンドン~バルセロナ間など)ではシートの仕様が大きく異なります。

実は、ヨーロッパ域内のビジネスクラスの多くは、エコノミークラスと同じ座席配置(3席並びのシート)を使用し、「中央席を空席にして2人で広々と使う」スタイルが主流となっているのです。
もちろん、機内サービスはエコノミークラスとは明確に異なります。
飛行時間が短いため長距離路線のようなフルサービスとまではいきませんが、ビジネスクラスならではのおもてなしや優遇サービスを受けられます。

以下にヨーロッパ域内のビジネスクラスの特徴をまとめました。

ポイント 詳細
シート自体 エコノミークラスと同じ座席を使用
快適ポイント 中央席は常に空席にするため、横のスペースにゆとりがある
サービス 優先チェックイン・手荷物許容量の優遇など

長距離路線のような「豪華なフルフラットシート」を期待していると、実際の仕様に驚かれるかもしれませんが、「隣席に人がいない空間のゆとり」と「国際線と同等の受託手荷物無料枠」はしっかりと提供されます。
短時間のフライトであれば、これだけでも十分にリラックスして過ごせるのではないでしょうか。

【注意点2】乗継便がエコノミークラスの場合、経由地のラウンジは使えない?

ビジネスクラスラウンジ エントランス空港ラウンジは、ビジネスクラス利用の醍醐味の1つ

ビジネスクラスの大きな魅力の1つが、搭乗前にゆったりと過ごせる「空港ラウンジ」を利用できることです。おいしい食事や各種ドリンクを無料で楽しめる至福の空間といえます。

ここで注意したいのが、乗り継ぎ(経由地)を含む航空券を利用する場合です。

空港ラウンジの利用可否は、原則として「次に搭乗する便の搭乗券(座席クラス)」によって決まります!

例えば、以下のようなルートの航空券で旅をする場合を考えてみましょう。

1区間目:東京(羽田) → パリ(シャルル・ド・ゴール)【ビジネスクラス利用】
2区間目:パリ(シャルル・ド・ゴール) → アムステルダム【エコノミークラス利用】

この場合、羽田空港ではこれから搭乗する便がビジネスクラスのため、空港ラウンジを利用できます。
しかし、経由地であるシャルル・ド・ゴール空港では、次に搭乗するフライトがエコノミークラスのため、原則としてビジネスクラスラウンジは利用できません。

エコノミークラスチケット乗り継ぎ便の搭乗券、エコノミークラスではありませんか?

「ビジネスクラスの航空券を購入しているから、全区間で空港ラウンジが使えるはず!」と勘違いしやすい点のため、乗継便の座席クラスまでしっかり確認しておきましょう。

※航空会社やアライアンスの規定によっては、乗継便がエコノミークラスの場合でも経由地の空港ラウンジを利用できる例外もあります。

【注意点3】北米行き(アメリカ・カナダ)長距離線での落とし穴

フライト時間が10時間前後と長くなる北米路線でも、ビジネスクラスを利用する際に気をつけておきたいポイントがあります。

深夜便の機内食サービスは内容・回数に注意!

ミッドナイトフライト深夜便ではビジネスクラスでもサービスに違いがある?

羽田空港や成田空港を夜遅くに出発する深夜便の場合、搭乗後すぐに消灯となり、「機内食のメインサービスが1回のみ」や「到着前の軽食のみ」になるなど、日中の便よりもサービスが簡略化される場合があります。
「せっかくなら機内でフルコースをじっくり楽しみたい!」という方は、搭乗便の出発時間帯や機内食の提供内容をあらかじめチェックしておくことをおすすめします。

アメリカでの乗り継ぎ(受託手荷物の再預けとESTA申請)に注意!

利用する座席クラスに関係なく、アメリカを経由して別の米国内都市や第三国へ乗り継ぐ際にも、最初に到着する空港で入国審査を受ける必要があります。それに伴い、受託手荷物もターンテーブルで一度引き取り、再度預け直す手続きが必要(※)です。
また、アメリカに滞在せず乗り継ぎのみを目的とする場合でも、事前に「ESTA(電子渡航認証)」の申請が必須となります。出発前に忘れずに手続きを行っておきましょう。

※一部の旅程や航空会社および経由する空港によっては、到着時の入国審査や受託手荷物の預け直しが免除となる場合もあります。

【注意点4】条件に違いが!?
「国際線+国内線」購入時の落とし穴

ビジネスクラス搭乗券航空券の購入方法にもご注意を

ヨーロッパ域内や米国内線へエコノミークラスで乗り継ぐ場合、受託手荷物のルール(個数や重量・大きさなど)に大きな注意点があります。
実は、同じ「エコノミークラスの国内線区間」に搭乗する場合でも、航空券を「国際線と一緒に購入したか」「別々で購入したか」によって、無料で預けられる手荷物の条件が大きく変わるのです。

購入パターン 適用されるルール 無料手荷物枠の目安
パターンA:国際線と国内線を「一緒(一括)」に購入 国内線区間にも「国際線の手
荷物ルール」が適用される
国際線と同等の無料枠
(例:2個まで)
パターンB:国際線と国内線を「別々」に購入 それぞれの航空券の手荷物ルールが適用される 国内線ルールの基準
(原則1個まで ※)

※:米国内線ベーシックエコノミー運賃など、1つ目から有償の場合があります。

同日に乗り継ぎを利用して海外へ行く場合、航空券を別々に購入するよりも「国際線と一緒に一括購入」するのが鉄則です!
なお、航空会社によって無料の受託手荷物規定は異なりますので、必ず各航空会社の公式サイトをご確認ください。

「ビジネスクラスには手が届かないけれど、エコノミークラスの旅をちょっと贅沢で快適にしたい」
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自分の好みや予算に合わせて、必要なオプションだけを1つから自由に追加できます。

全区間ビジネスクラスシートで快適!
「中東・アジア系の航空会社(南回り)」という選択肢

ここまでは、知らないと満足度が下がってしまいかねないビジネスクラス利用時の注意点をお伝えしましたが、ここからは知って得するポイントをご紹介します。

ヨーロッパやアフリカなど遠方への旅行を検討している場合は、中東系(エミレーツ航空やカタール航空など)やアジア系(キャセイパシフィック航空、シンガポール航空、タイ国際航空など)の航空会社を利用した「乗継便」もあわせてチェックしてみるのがおすすめです!

時間はかかっても、直行便にはないメリットが!

キャセイパシフィック航空 フルフラットシート1キャセイパシフィック航空 フルフラットシート一例

中東・アジア系の航空会社は、日本から南回りの経由地(ドバイ、ドーハ、香港、シンガポール、バンコクなど)で乗り継ぎとなるため、直行便と比べると目的地までのトータルの所要時間は長くかかります。
しかし、最大のメリットは「日本から目的地までの全区間が中・長距離路線になる」という点です。
【注意点1】で紹介した、ヨーロッパ域内の短距離便で見られる「エコノミークラスと同じ座席で真ん中を空けるだけ」の簡易的なビジネスクラスではなく、全区間でフルフラットタイプなどの快適なシートでくつろぎ、手厚いおもてなしを受けられます。

つまり、全区間で一般的に思い浮かべるような「ビジネスクラス」の醍醐味を満喫できるのです!

途中の経由地でも、世界最高峰の豪華なラウンジを利用できるのは大きなメリットの1つ。長時間の移動だからこそ、豪華なビジネスクラスのシートで横になってしっかり眠ることができるため、長旅の疲れも大きく軽減されます。
「移動時間そのものをラグジュアリーなホテル空間として楽しみたい」という方には、非常におすすめの選択肢です。

※路線によって、また機材変更等の事情により、シートの仕様が変更となる場合もあります。

受託手荷物(預け荷物)でも優遇サービスが受けられる

ビジネスクラスプライオリティタグプライオリティタグは優遇の証

機内での快適さはもちろんのこと、「受託手荷物(預け荷物)の優遇サービス」もビジネスクラスならではの大きな魅力です。

受託手荷物(預け荷物)の優遇サービス
  • 無料で預けられる手荷物の許容量がアップ!
    エコノミークラス(例:23kgまで)に比べ、ビジネスクラスでは「1個あたり32kgまで」と、預け入れられる重さや個数の上限が大幅に引き上げられます。
    かさばる冬服を持参する際や、現地でお土産をたくさん購入した場合でも安心です!
  • 「プライオリティタグ」で預けた手荷物が優先的に返却される!
    ビジネスクラスで預けた手荷物には専用のプライオリティタグ(優先タグ)が付けられ、目的地のターンテーブルで優先的に返却されます。
    そのため、到着後の待ち時間を短縮でき、すぐに観光へ向かえるなど、スムーズに次の行動へ移ることができます!

【まとめ】仕組みを知って、最高の空の旅へ!

仕組みを知って、最高の空の旅へ!

海外旅行は、事前にちょっとした仕組みや知識を押さえておくだけで、当日の安心感と快適さが劇的に高まります。

  1. ヨーロッパ域内のビジネスクラスは「3人掛けの中央席を空席にするスタイル」が多いと知っておく
  2. 乗継便を利用する場合は、区間ごとの座席クラスやラウンジの利用条件を事前にチェックする
  3. 北米や欧州方面へ向かう際は、南回り(中東・アジア系の航空会社)を利用すれば全区間が中・長距離路線となるため、最初から最後まで豪華なビジネスクラスのシートで快適に過ごせる
  4. 受託手荷物(預け荷物)の「32kg枠」や「優先引き渡し」サービスで、旅行中もストレスフリーな旅を実現できる

仕組みの違いや知っておきたいポイントをしっかり押さえて、満足度の高い、ワンランク上の空の旅へ出かけましょう!