パスポートの有効期限、そろそろ迫っていませんか?
しばらく海外旅行に行く機会がなかった間に、有効期限が迫っている方も多いのではないでしょうか。
今回の記事では、有効期限が迫っている方向けの「切替(更新)申請」の手続きについて詳しく解説します。

パスポートの期限が切れたらどうなる?

パスポート更新

有効期限が切れたパスポートは、出入国に利用できないだけでなく、公的な身分証明書としての効力も失ってしまいます。
また、有効期間がまだ残っているパスポートであっても、渡航先(国や地域)が定める「残存有効期間」を満たしていない場合、入国できない可能性があるため注意が必要です。

    切替(更新)申請の対象になる方
  • パスポートの残存有効期間が1年未満となった方
  • 査証欄(ビザページ)の余白が少なくなった(見開き3ページ以下になった)方
    (※査証欄の余白不足による申請の場合は、現在お持ちのパスポートと有効期間満了日が同じになる「残存有効期間同一旅券」を申請することも可能です。)

一方で、すでにパスポートの有効期限が切れてしまっている場合は、切替(更新)ではなく「新規申請」の手続きが必要となります。

パスポートの有効期間と残存有効期間とは

パスポートの有効期間とは

2種類のパスポート

パスポートの有効期間には、「10年」と「5年」の2種類があります。

パスポートの種類
赤い表紙:10年有効の旅券(ICパスポート)
紺の表紙:5年有効の旅券(ICパスポート)

パスポート申請日に18歳以上の方は、5年または10年の有効期間を選択できますが、18歳未満の方は5年有効のパスポートのみ申請可能です。
なお、2026年7月1日以降の申請分から、18歳以上の方の5年有効旅券が廃止され、10年有効旅券に一本化されます。

パスポートの有効期限(満了日)は、顔写真や氏名などが記載されている身分事項ページの「有効期間満了日/Date of expiry」という項目に記載されています。

パスポートの残存有効期間とは

タイムリミットイメージ

パスポートの「残存有効期間」とは、パスポートが有効期間満了日を迎えるまでの残りの期間を指します。パスポート自体の「有効期間(5年または10年)」と混同しやすいため、注意が必要です。

残存有効期間の計算例
パスポートの有効期間満了日が2026年9月1日の場合
2026年6月1日時点で、パスポートの残存有効期間は「3カ月」となります。

海外旅行へ行く際は、この「残存有効期間」の確認が極めて重要です。なぜなら、渡航先の国や地域が定める一定以上の残存有効期間を満たしていなければ、入国を拒否されてしまう可能性があるためです。
例えば、韓国では「入国時3カ月以上」、シンガポールでは「入国時6カ月以上」の残存有効期間が求められます。このように必要な残存有効期間は渡航先ごとに異なるため、旅行の計画を立てる段階で必ず最新情報を確認しておきましょう。

パスポートの申請に必要なもの

パスポートの申請に必要なもの

基本的には「新規申請」と「切替(更新)申請」は同じ方法で申請が可能です。
ただし、氏名や本籍地に変更がない切替(更新)申請であれば、戸籍謄本の提出を省略できるなど必要な書類が少なくて済むため、有効期限が切れる前に更新することをおすすめします。

オンライン申請は窓口に行く回数を減らせるうえ、手続きが非常に便利です。

1.一般旅券発給申請書 1通

一般旅券発給申請書には、「手書き書式の申請書」と「ダウンロード申請書」の2種類があります。
「手書き書式の申請書」は、パスポートセンターなどの窓口であらかじめ受け取り、必要事項を手書きして提出する申請書です。
一方のダウンロード申請書は、外務省のホームページ上で必要事項を入力して印刷し、直筆の署名(サイン)をして提出する形式です。ご自宅などで事前に用意できるため、申請当日の窓口での滞在時間を大幅に短縮できるほか、書き損じのリスクも減らせるためおすすめです。

2.写真 1枚

パスポートの申請には、外務省が定めた厳しい規定を満たした証明写真が必要です。

  • サイズ:縦45mm×横35mm(フチなし)
  • 申請日前6カ月以内に撮影されたもの
  • 無背景(無地で淡い色)かつ正面を向いて帽子などを被っていないもの
  • 顔の大きさ(頭頂から顎まで)が32mm~36mmであること
  • 写真の裏面に申請者の氏名を記入すること(表面に文字が浮かび出ないよう、ボールペンではなくサインペンなどを用いて軽い筆圧で記入)

パスポートの写真は、渡航先での出入国審査において最も重要な本人確認書類となります。
近年は各国の主要空港で「顔認証ゲート」の導入が進んでいるため、機械の認証エラーを防ぐためにも、髪型やメイクなどは「普段の見た目」とギャップがないように撮影することが大切です。
また、国際標準(ICAO規格)の識別ポイントとして「瞳の色や虹彩」が重視されます。そのため、カラーコンタクトレンズ(色付き)や瞳を大きく見せるサークルレンズは必ず外して撮影しましょう。

3.現在有効なパスポート

切替(更新)申請には、現在有効なパスポートが必ず必要です。
これは、窓口での本人確認に用いるだけでなく、二重所持による不正利用を防ぐための失効処理を適切に行う必要があるためです。
なお、有効期間中のパスポートを紛失してしまった場合は、通常の切替(更新)申請は行えません。
その場合は、事前に「紛失一般旅券等届出書(紛失届)」を提出したうえで、改めて新規申請の手続きを行う必要があります。

4.該当する方のみ必要となる書類

・戸籍謄本(原本)1通

申請日前6カ月以内に発行されたものが必要です。戸籍抄本では申請できませんので、必ず戸籍謄本の原本をご用意ください。

戸籍謄本の提出が必要となる方

  • 前回の申請時から、氏名や本籍地の都道府県に変更があった方
  • 身分事項ページや写真などが判別できないほど、パスポートを著しく損傷・焼失してしまった方

・住民票の写し 1通

申請日前6カ月以内に発行されたもので、個人番号(マイナンバー)の記載がないものが必要です。

住民票の写しの提出が必要となる方

  • 住民登録をしていない単身赴任先や就学先など(住民票がある都道府県外)の窓口で申請される方
  • 住民基本台帳ネットワークシステム(住基ネット)の利用を希望されない方

パスポート申請時の手数料

パスポート申請時の手数料

紙での申請とオンラインでの申請では、手数料が異なりますが、新規申請と切替(更新)申請で手数料は同じです。
手数料は、パスポートを受け取る際に納付します。紙での申請では基本的に窓口で収入証紙や収入印紙などを用いて現金で支払いますが、オンライン申請の場合はクレジットカード決済が利用可能です。具体的な金額や支払い方法については、申請する自治体のホームページなどで事前にご確認ください。

▼2026年7月1日以降の申請から旅券手数料が改定されます。

年齢 旅券種別 申請方法 現行手数料(2026年6月30日まで申請分) 改定後手数料(2026年7月1日以降申請分)
18歳以上 10年有効 オンライン申請 15,900円 8,900円
窓口申請 16,300円 9,300円
5年有効 オンライン申請 10,900円 5年有効旅券廃止
窓口申請 11,300円
残存有効期間同一旅券 オンライン申請 5,900円 5,400円
窓口申請 6,300円 5,800円
18歳未満
(12歳以上)
5年有効 オンライン申請 10,900円 4,400円
窓口申請 11,300円 4,800円
12歳未満 5年有効 オンライン申請 5,900円 4,400円
窓口申請 6,300円 4,800円

パスポートの有効期限が切れていても旅行予約はできるか?

有効期限切れのパスポート

旅行予約時に有効なパスポートが手元になくても、予約手続き自体は可能なケースが多いです。しかし、航空会社や航空券のタイプによっては、予約時に搭乗時点で有効な「パスポート番号」や「有効期限」の入力が必須となる場合もあります。
また、航空券を予約する際の「ローマ字氏名(スペル)」は、パスポートに記載される表記と1文字でも異なると飛行機に搭乗できません。そのため、これから新規申請や切替(更新)申請を行う場合は、必ず新しいパスポートに記載される正しいスペルを確認したうえで予約をしましょう。

なお、申請から交付(受取)までは、国内窓口の場合で2週間程度、国外の在外公館(大使館・総領事館)では2週間~1カ月程度を要します。
外務省では、渡航予定日の「1カ月前」を目安とした申請を呼びかけていますが、これはあくまで申請書を提出してからの期間です。戸籍謄本などの必要書類をそろえる時間も含め、期間に十分な余裕を持って準備を進めることが大切です。

海外滞在中にパスポートの期限が切れたら?

海外滞在中にパスポートの期限が切れたら

渡航先でパスポートの有効期限が切れてしまった場合、そのままでは日本へ帰国できません。現地での手続きには多大な手間と時間がかかるため、日本を出国する段階で残存有効期間には十分な余裕を持たせておくことが鉄則です。
万が一、滞在中に有効期限を迎えてしまった(期限切れとなった)場合は、現地の在外公館(大使館・総領事館)にてパスポートの「新規申請」の手続きを行うか、日本へ直行で帰国するための「帰国のための渡航書」を発給してもらう必要があります。

期限切れパスポートの取り扱いと注意点

期限切れパスポートの取り扱いと注意点

パスポートセンターなどの窓口で失効処理(穴あけなど)をされた古いパスポートは、原則として本人に返却されます。
新しいパスポートではなく、失効した古いパスポートを誤って旅行へ持参してしまい、当日の空港で無効であると発覚して出発できないという重大なトラブルも実際に発生しています。ご出発前には、お持ちのパスポートが「現在有効なパスポート」であるかを必ず確認しましょう。
なお、古いパスポートに有効な他国の査証(ビザ)が残っている場合、新旧2冊のパスポートを同時に提示することで入国できる国や地域があります(※米国のESTAなど、電子渡航認証の場合は新しいパスポートでの再申請が必要です)。
また、過去の渡航歴(出入国スタンプ)は、将来のビザ申請や永住権申請などの際に、ご自身の渡航実績を証明する貴重な資料となることがあります。失効した古いパスポートも捨てずに、大切に保管しておくことをおすすめします。

名字(姓)が変わる方は要注意!

注意

旅行予約時に有効なパスポートが手元になくても、予約手続き自体は可能なケースが多くあります。しかし、予約時には「出発当日に提示するパスポートに記載されるお名前のローマ字表記」と完全に一致させることが必須です。
ご旅行日までに結婚(婚姻)などで戸籍上の名字が変更になる場合、新しく申請するパスポートは「新姓」で交付されます。そのため、新しいパスポートで渡航される場合の旅行予約は、必ず「新姓」のローマ字表記で行ってください。
一方で、戸籍上の名字が変更になった場合でも、手続きをせずにお手持ちの「旧姓のパスポート(有効期限内)」のまま渡航される場合は、旅行予約も「旧姓」のローマ字表記で行う必要があります。航空券の名前と当日のパスポート表記が1文字でも異なると飛行機には搭乗できませんので、ご予約の際は「どちらのパスポートで渡航するか」を必ず確認しましょう。

まとめ

パスポートの有効期限は「気が付いたら切れていた……」ということも少なくありません。
楽しい海外旅行の計画を立てる際は、まずはパスポートの有効期限をチェックすることから始めてみましょう!

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