近年、パスポートの仕様や申請方法が大きくアップデートされたことをご存じでしょうか。
すでに導入されている「2025年旅券(新パスポート)」は、セキュリティが大幅に強化された一方、交付(発行)までに要する日数が長くなるなど、手続きに大きな変化が生じています。
「以前と同じ感覚で申請したら、出発までに間に合わない!」といった事態を避けるためには、新しいルールを正しく把握しておくことが大切です。
本記事では、最新のパスポートが従来とどう違うのか、プラスチック基材化された新仕様の特長や、知っておくべきオンライン申請の注意点を分かりやすく解説します。これからパスポートを新規取得、または更新される方は、ぜひ参考にしてください。

2025年旅券(新パスポート)とは?

新パスポート新パスポート 出典:外務省ホームページ YouTubeより抜粋

2025年旅券(新パスポート)とは、2025年3月24日の申請受理分から導入された日本の新しいパスポートです。顔写真ページの素材がプラスチック化されるなど、偽変造対策が大幅に強化された点が最大の特長です。
身分事項ページ(顔写真ページ)には「プラスチック基材」が採用され、文字や顔写真がレーザーにより印字・印画されています。不正な書き換えを防ぐため、顔写真は従来の1カ所から3カ所へと増やされています。そのうちの1カ所は、傾けると生年月日が浮かび上がる特殊な仕様になっています。
また、角度によって模様が変化する最新のホログラムを導入し、偽造や変造の防止機能をさらに強化しています。
なお、出入国スタンプを押す査証欄(ビザページ)のデザインには、従来のパスポートから導入されて好評の葛飾北斎『冨嶽三十六景』が引き続き起用されており、セキュリティと芸術性を両立させています。

▼2025年旅券(新パスポート)はここが変わりました

従来現在(2025年3月24日以降)
交付(発行)日数最短6日(土日祝などのぞく)2週間程度(日本国内からの申請)
旅券の顔写真ページプラスチック基材
顔写真の掲載数1カ所3カ所(同写真)
オンライン申請自治体によりさまざま全国で、新規申請・切替申請ともにオンライン申請が可能
申請にかかる手数料書面・オンライン申請同額オンライン申請は割安

2025年旅券(新パスポート)の交付には、どのくらい時間がかかるの?

パスポートの交付にどのくらい時間がかかるの

従来のパスポートは、申請から交付(受け取り)まで土日祝日を除き「最短6日間」で受け取ることが可能でした。しかし、2025年旅券の導入にともない作成方式が変更されたため、現在は日本国内の窓口で「2週間程度」、国外の在外公館(大使館・総領事館)では「2週間~1カ月程度」の期間を要します。
これまでは、各都道府県の旅券事務所や一部の在外公館で直接印刷・発給を行っていました。これに対し、現在の2025年旅券は、セキュリティ対策が施された「国立印刷局」で一括して集中作成(発給)されます。その後、各都道府県の窓口へ安全に配送されたうえで申請者に交付される仕組みへと変わりました。この作成方式の変化が、手元に届くまでに日数を要するようになった理由です。
そのため外務省では、旅行の計画に支障が出ないよう、渡航予定日の「1カ月前」を目安とした早めの申請を呼びかけています。

2025年旅券(新パスポート)の申請方法は?

パスポートの申請方法は

現在、すべての都道府県でオンライン申請による「新規申請」や「切替申請(残存有効期間が1年未満の更新)」が可能です。
従来の書面(紙)での窓口申請とオンライン申請、どちらの申請方法を選んでも、セキュリティやデザイン性が向上した「2025年旅券(新パスポート)」です。
日本国内からオンライン申請を行う場合は、マイナンバーカードをお手元にご用意のうえ、政府のオンラインサービス「マイナポータル」から手続きを行います。

オンライン申請で必要なもの
  1. 申請者のマイナンバーカード
    └利用者証明用電子証明書のパスワード(数字4桁)、券面事項入力補助用のパスワード(数字4桁)、および署名用電子証明書のパスワード(大文字英字と数字を含む6~16桁)が必要です。
  2. マイナポータルアプリ対応のスマートフォン
    └事前にスマートフォンへの「マイナポータルアプリ」のインストールが必要です。
    ※パソコンから申請する際も、マイナンバーカードを読み取るためにスマートフォン(マイナポータルアプリ)が必要となります。
  3. 顔写真データ
    └アプリ内のカメラで撮影するか、撮影済みのデータをアップロードして用意します。
  4. 自署(サイン)の画像
    └白い紙に黒のペンではっきりと名前を書き、スマートフォンのカメラで撮影したもの
  5. 有効期間内のパスポート
    ※切替申請(更新)の場合のみ必要です。

申請時に、マイナポータル上で「戸籍連携」に同意すると、システムを通じて自動的に戸籍情報(戸籍謄本)が連携されます。
これにより、これまで新規申請などで必要だった戸籍謄本(原本)の提出が不要になります。事前に本籍地の役所へ書類を取りに行く手間を省くことができるのは、忙しい方にとってうれしいポイントです。
さらに、オンライン申請を利用すれば、旅券事務所などの窓口へ足を運ぶのは「パスポート受け取り時」の1回のみで済みます。これまでは原則として申請時と受け取り時の計2回窓口へ行く必要があったため、時間と負担を大幅に減らせることは、オンライン申請ならではの大きなメリットです。

2025年旅券(新パスポート)の手数料は?

パスポートの手数料は、窓口での書面申請とオンライン申請で異なり、オンライン申請のほうが安価に設定されています。

▼2026年7月1日以降の申請から旅券手数料が改定されました。

年齢 旅券種別 申請方法 現行手数料(2026年7月1日以降申請分)
18歳以上 10年有効 オンライン申請 8,900円
窓口申請 9,300円
5年有効 オンライン申請 5年有効旅券廃止
窓口申請
残存有効期間同一旅券 オンライン申請 5,400円
窓口申請 5,800円
18歳未満
(12歳以上)
5年有効 オンライン申請 4,400円
窓口申請 4,800円
12歳未満 5年有効 オンライン申請 4,400円
窓口申請 4,800円

2025年旅券(新パスポート)に関する注意事項のまとめ

偽造対策の強化によってさらに安心・安全になった「2025年旅券(新パスポート)」。現在は全国どこからでもオンライン申請が可能になり、利便性も格段に向上しました。また、2026年7月1日から、パスポートの申請手数料が大幅に引き下げられました。このお得な改定を機に、パスポートの取得や切替(更新)申請を考えている方も多いのではないでしょうか。
ただし、手数料の改定直後は、全国の申請窓口やオンライン申請システムの大幅な混雑が予想されます。そのため、パスポートの交付(受け取り)までに通常(2週間程度)よりもさらに日数がかかる可能性があります。
今年の夏に海外旅行を計画されている方は、出発までにパスポートが間に合わないといった事態を避けるためにも、十分な余裕を持って申請手続きを進めることが大切です。

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